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子どもの教育費に奨学金や教育ローンをアテにしてはいけません

さまざまなモノの値段が下がっていくデフレの時代になっても、下がるどころか、
ジワジワと上がり続けているものがあります。それが、子どもの教育費です。
 公立中学に通う子どもの場合、子ども一人にかかる年間の教育費の平均は、
1998年に44万円だったのが、2008年には48万円となり、10年間で4万円ほど
増えています。とはいえ、小学生や高校生は、ここ数年は不況の影響からか、塾や習
い事などの家庭学習費が減っていて、過去10年間はあまり大きく変わらず、家庭での
節約ぶりが感じられます。
 しかし、節約しようにもできないのが大学の進学兼用。入学金や授業料という初年
度に学校に納めるお金だけでも、過去10年、20年でその違いがよくわかります。
たとえば、1990年には国立なら約54万円で、私立では平均約88万円。ところが
10年後の2000年には国立で約75万円、私立が約108万円と、それぞれ20万円も
アップ。2009年には国立で81万7800円、私立は約131万円とさらに負担が増しています。
 私立大学の場合、学部による違いも大きく、文科系では平均約115万円ですが、
理科系では約150万円、医歯系では約498万円、芸術・体育などのその他学部の
平均も約146万円と平均より高めとなっています(2009年の平均額)。
 これは初年度の納付金だけなので、大学4年間では親の負担は相当なもの。専門学

校などに進む場合も、大学とほぼ変わらぬ費用がかかっています。
 自宅外の大学や専門学校に進んで、仕送りが必要になれば、さらに年間100万円
くらいの出兼となるケースがほとんどで、家庭の負担は増すばかり。
 そんな状況から、大学費用は奨学金や教育ローンで何とかしようという家庭も増え
ていますが、それも困った問題の一つとなっています。
「私立大学新入生の家計負担調査」によると、1990年当時に奨学金を申請した学
生は32%でしたが、2000年には48・7%と2人に1人と増えて、2009年には
63・3%と3人のうち2人に増加。しかも、自宅外生は70・9%、自宅生でも55・8%
の学生が奨学金を申請しています。
 進学直前になって資金が足りなければ、奨学金に頼るのも仕方ないでしょう。しか
し、子どもが小さい時から教育費の準備をせずに、はじめから奨学金などをアテにす
るのは感心できません。奨学金や教育ローンも、借金と変わりなく、いずれは返済し
なければならないからです。
 奨学金は、大学卒業後に子ども自身が返済するのが基本ですが、日本学生支援機構
の場合、奨学金の返済が滞っている人は2008年度に31万人に達し、うち6か月以上延滞
している人が約17万人と年々増えています。

 理由は、正社員に就けずに派遣社員やアルバイトで収入が低いことや、失業・無職
などによるものが約半分。なかには「親の経済困難」を挙げる人もいます。
 つまり、子ども自身に奨学金の返済が負担になっているばかりか、いざというとき
は親に返してもらうつもりが、親もそれが困難になっているということです。
 こうした状況から、同機構では卒業後の月々の返済額を、最長10年間、半分くらい
に軽減する制度も創設することになりましたが、以前でも最長20年という返済期間が
さらに伸びることになり、負担はいつまでたっても続くことになります。
 日本学生支援機構には、返済時に利息のつかない第一種奨学金もありますが、親の
所得制限のほかに子ども自身の学力基準も厳しく、融資枠が限られています。
 そこで、利息付きの第二種を使う場合、月々5万円の奨学金を4年間借りると、卒
業後は月に約1万6700円の返済が15年も続きます。月8万円で4年間なら、返済
額は月に約2万1500円、返済期間は20年になります。
 現在、月々10万円もの奨学金を借りている学生がけっこういますが、こんなに借り
るのはお勧めできません。在学中はラクになったとしても、卒業した時点で子どもは
500万円近くの借金を抱えることになり、先行きが心配です。
 実際に、結婚して子どもが生まれても、奨学金を返し続けている家庭はありますが、

その分だけ、生活費として使えるお金は少なくなり、貯蓄もしづらくなってしまいま
す。自分の奨学金の返済によって、わが子の教育の貯蓄ができず、その子もまた奨
学金や教育ローンに頼るという悪循環になってしまうわけです。
 子どもが小さい頃から、月に1万円でも2万円でも教育資金の積立をしていれば、
高校卒業までに最低でも200万〜300万円は貯められます。これくらいの資金が
用意できれば、進学先によっては、学費の大半をまかなうことができます。
 最近は、成績の優秀な学生には、返済義務のない給付型の奨学金を支給したり、学
費の軽減や補助を行う大学も増えていますから、やる気のある子どもなら、そうした
制度を利用できるように進学先を選び、勉強させるのもいいでしょう。
 奨学金や教育ローンは、本当に最後の手段として、借りる場合もできるだけ少なく
てすむようにしたいもの。借りた場合は、学校卒業後にしっかり働いて返すように親
が仕向け、結婚するまでに完済するような返済計画を立てることが大切です。